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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
「そのように礼を申されては、こちらの方が赤面せねばなりませぬ」
 光利が優美な仕草で振り向いた。
 口調や物腰のやわらかさとは対照的に鋭い視線が泉水に注がれている。
「単刀直入に申し上げる。実は今回の泰雅どのの怪我は、当方の責任にござる」
「―」
 あまりにも直裁に言われ、泉水は眼を見開いた。
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