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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
「何なりと。私で応えられることなら」
「尾張さまと我が良人はお知り合いだとお聞き致しております」
 面識があるといっても、どの程度のものかは判らない。
 光利はまた視線を庭に戻した。
 一見けだるげにも見えるその身のこなしが、女には色気があるように見えるのだろうか。泉水がそんなことを考えていると、光利が庭を眺めたまま言った。
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