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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
「もう何年前のことになるかな。榊原どのと初めて親しく話をしたのも丁度このような季節でござった」
 光利は心底懐かしげな口調で語った。
 光利の話は泉水にも興味深いものだった。何より、泰雅の話を聞けることが嬉しい。まだ泉水と知り合う前の泰雅、泉水の知り得ぬ泰雅を知ることができた。
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