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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
当時、光利もまだ藩主になる前であり、尾張家の世継にすぎなかった。世継であった光利は江戸の藩邸に起居しており、江戸城にもしばしば登城する機会があった。泰雅とは城中で何度か顔を合わせることがあったが、互いに会釈してすれ違う程度であった。
それが町中である日、ばったりと出逢い、料理屋に呑みに入ったところ、すっかり意気投合した。そこは互いに大っぴらにはできないが、お忍びで市中を歩き回っていたのだ。以来、共にお忍びで出かけ、食事をしたり、呑んだりしたことが何度があった。
それが町中である日、ばったりと出逢い、料理屋に呑みに入ったところ、すっかり意気投合した。そこは互いに大っぴらにはできないが、お忍びで市中を歩き回っていたのだ。以来、共にお忍びで出かけ、食事をしたり、呑んだりしたことが何度があった。