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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第17章 第四話【花笑み】 《其の参》
御客会釈の職にある矢代は当然ながら、お目見え以上の身分であるが、美空付きではない。拝謁を許されているゆえ、確かに顔に見憶えはあるものの、こうして間近で直接言葉を交わしたのは初めてのことである。
「これは御台さま、おん自ら直々にこのような場所にお越し頂けるとは思うてもおらなんだことにござります」
矢代は今年、二十三になる。美空とほぼ同年といって良い。小柄な体軀に色白の小顔で、造作そのものというよりは、全体的に整った顔立ちの女であった。
「これは御台さま、おん自ら直々にこのような場所にお越し頂けるとは思うてもおらなんだことにござります」
矢代は今年、二十三になる。美空とほぼ同年といって良い。小柄な体軀に色白の小顔で、造作そのものというよりは、全体的に整った顔立ちの女であった。