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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第3章 《其の弐》
雪が、降る。孝太郎のひと言、ひと言が言葉の花びらとなって、美空の心に温かく降り積もってゆく。
今は何より、孝太郎がこの歌を自分に贈ってくれたことが素直に嬉しい。美空の眼に嬉し涙が湧く。今日初めて流す歓びの涙であった。
恋しい男の眼を真っすぐに見つめながら、美空もまた、同じ歌を繰り返す。
「玉ゆらに 昨日の夕見しものを 今日の朝に恋ふべきものか」
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