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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第5章 《其の四》
 美空はガバと身を起こし、音のした方を見つめる。
 蒼色の早朝の大気の中で、孝太郎が感情を押し殺した顔で立っていた。その顔色は思わしくなく、夜の名残をそこここに残した淡い闇の中で、孝太郎の端整な顔までが蒼く染まっているようにさえ見える。
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