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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第8章 【烏瓜~からすうり~】 《其の弐》 
「俊昭さまとの間の壁―、でございますか?」
「ああ」
 孝俊は哀しげに揺れる眼で美空を見つめた。
「俺が江戸で町人として暮らしていた丁度その頃、俺の父が叔父上―つまり俊昭の父に内々に訊ねたそうだ。もし俺が父上との約束を守らず、尾張藩主の座を継がなかった場合、俊昭を次の藩主に迎えても良いかと」
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