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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第10章 【烏瓜~からすうり~】《其の四》
 そう笑みを含んだ声で言うと、また視線を庭に戻す。
 蜜色の夕陽が庭を照らし、烏瓜の実をも橙色に染めている。赤い実が夕陽の色を受け、いっそう赤く見えた。
「ちゃんとした祝言を挙げよう」
 その烏瓜の実を眼を細めて眺めながら、孝俊は、きっぱりと言った。
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