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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第10章 【烏瓜~からすうり~】《其の四》
 思いもかけぬ言葉に、美空は息を呑んだ。
 歓びよりも戸惑いと愕きの方が大きかった。慌てて首を振る。
「私のことなら、良いのです。今のままで十分にございます。それに、祝言ならば、もう挙げました。二年前、徳平店でお民さんや源治さんにお祝いして貰って、きちんした祝言を挙げましたもの」
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