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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
 ふと誠志郎が視線を動かし、音もなく降り積もる雪を載せる螢ヶ池を見た。
 ひっそりと佇む御堂、雪を積もらせる蓮の枯れあと。
 まだ夕刻に相違ないのに、既に夜を思わせる暗さの中で、雪の白さがひそやかに浮かび上がっていた。
「綺麗だね」
 誠志郎が呟いた。
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