この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》

「美空ちゃんの家の前で見た細氷も綺麗だったけど、私にはこの光景が格別のものに見えるよ。雪は不思議な魔力を秘めている。この池も雪が降るまでは、枯れた蓮が逝ってしまった夏の名残をとどめ、侘びしいだけの光景だったろうに、うっすらと雪化粧しただけで、こんなにも綺麗に見違えるように生まれ変わるのだからね」
確かに誠志郎の言うとおりだった。冬枯れした侘びしい風景がひろがるばかりだったのに、風情豊かに一変し、幻想的な白い世界に甦っている。
確かに誠志郎の言うとおりだった。冬枯れした侘びしい風景がひろがるばかりだったのに、風情豊かに一変し、幻想的な白い世界に甦っている。

