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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
 二十日ほど前にこの屋敷に戻ってきた時、美空は智島に詫びた。あれほどまめやかに仕えてくれていた智島にでさえ、美空は何も告げずに屋敷を出てしまったのだ。だが、智島は美空に何も言わなかった。美空が取った一切の行動について、非難めいた言葉一つ口にしない。
 ひたすら詫びる美空の手を取り、涙ながらに言ったのだ。
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