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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
「ご簾中さま、このことはお伝え申し上げた方が良いかどうか、随分と思案致しましたが、やはり、お知らせしようと存じまする」
 美空が頷くと、智島は居室の襖を開けた。人がおらぬことを確かめてから、襖を元どおりに閉め、再び美空の傍に控える。
 何かよほど重要な話に違いない―それも他言をはばかる話に相違ない。
「いかがしたのじゃ」
 美空が訝しげに問う。
 智島は膝行し、更に近付くと、声を低めた。
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