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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
「母上、孝次郞は女子のようにございます。男のくせに、手鞠なぞで嬉しげに遊ぶとは見苦しうござります」
 まだ回らぬ舌で生意気に一人前のことを言う徳千代に、美空は微笑んだ。
「そのようなことはありませんよ。手鞠で遊ぶのは姫だけと決められているわけではございませんもの。徳千代君、徳千代君は兄君ゆえ、弟をそのように苛めるのは、それこそ男らしうはございませぬぞ」
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