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そのキスの代償は……
第8章 その夜
終った…
何もかも全てが…
「アハハハハハ…」
乾いた笑い声が腹の奥から湧き出てきた。息を吸い込んでもう一度笑う。
「ハハハハ…」
声がうわずってしまって…
何がおかしいのかわからない。
それはあの人に対してというより、自分に対しての侮蔑の色が濃かった。
なんでよりによって、今夜こんなことになるのか。
でもいつかこんなことになるのは…
わかっていたはず。
研修とはいえ、あの人と二人でどこかに出かけようなんてバカな事をした。
だから、いつもふたりで部屋でしか会わなかったのに。
二人でいることは許されないことだから。
それでもいいからこういう付き合いを続けていたのにね。
ばかだ。本当に…
手にはカードキー。
あの人はその夜、もちろん私の元に現れることはなかった。
そして、意を決してあの人からもらった
脱がすためのドレスを自分自身で脱ぎ捨た。
込み上げる自身への嘲笑と、押さえきれなくなった涙。
我慢することはない。何もかも吐き出してしまえばいい。
あの人への思いもこの涙と一緒に溢れて流れて
消えてしまったらどんなにかいいのに…
私は脱ぎ捨てたドレスを、あの人への思いと一緒に…
ダストボックスに押し込んだ。
それでも流れきらなかった想いを残さず水に流そうと、
全裸のままあふれる涙をぬぐうことなくシャワールームに入った。
何もかも全てが…
「アハハハハハ…」
乾いた笑い声が腹の奥から湧き出てきた。息を吸い込んでもう一度笑う。
「ハハハハ…」
声がうわずってしまって…
何がおかしいのかわからない。
それはあの人に対してというより、自分に対しての侮蔑の色が濃かった。
なんでよりによって、今夜こんなことになるのか。
でもいつかこんなことになるのは…
わかっていたはず。
研修とはいえ、あの人と二人でどこかに出かけようなんてバカな事をした。
だから、いつもふたりで部屋でしか会わなかったのに。
二人でいることは許されないことだから。
それでもいいからこういう付き合いを続けていたのにね。
ばかだ。本当に…
手にはカードキー。
あの人はその夜、もちろん私の元に現れることはなかった。
そして、意を決してあの人からもらった
脱がすためのドレスを自分自身で脱ぎ捨た。
込み上げる自身への嘲笑と、押さえきれなくなった涙。
我慢することはない。何もかも吐き出してしまえばいい。
あの人への思いもこの涙と一緒に溢れて流れて
消えてしまったらどんなにかいいのに…
私は脱ぎ捨てたドレスを、あの人への思いと一緒に…
ダストボックスに押し込んだ。
それでも流れきらなかった想いを残さず水に流そうと、
全裸のままあふれる涙をぬぐうことなくシャワールームに入った。