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そのキスの代償は……
第9章 その躰
「あいつはこのままでいいって言ったんだ。
これを飲めば、仕事だって今まで通り続けられるんだぞ?
だからそのままでいいじゃないか?
この紙に…
サインするだけ。それ以外はほぼ何も変わらない。
お金はあっても困らないだろ?
子どもたちだって、これからいくらでもお金がかかる。
もう少しだけでいい、俺がここからいなくなるまで…
夢を見させてくれ」
そのまま?変わらない?これが…
夢?
最初、一度結ばれたらそれで諦めようと思っていた。
酒を飲んだ勢いでの後腐れのない一夜の関係…
それが妻子持ちのあの人と、シングルマザーでお互いが上司と部下という
私たちにはややこしくなくっていいと思っていた。
でも再び思い出した快感を手放すことのできなくなった私は、
あの人の言うとおりセフレになる。
それはお互いが欲しいものを奪い合い、与え合う対等な関係。
お金なんてこれっぽっちも欲しくなかった。
私が欲しかったのは、あの人のくれる快感…
そして本当はその奥にある心。
その時にはあの人に対して特別の感情を抱いているからこそ、
罪悪感にまみれながらも…
その関係を受け入れ、日陰で愛でられる花になった。
でも、私にはそこまでが…
これが限界だ。
これを飲めば、仕事だって今まで通り続けられるんだぞ?
だからそのままでいいじゃないか?
この紙に…
サインするだけ。それ以外はほぼ何も変わらない。
お金はあっても困らないだろ?
子どもたちだって、これからいくらでもお金がかかる。
もう少しだけでいい、俺がここからいなくなるまで…
夢を見させてくれ」
そのまま?変わらない?これが…
夢?
最初、一度結ばれたらそれで諦めようと思っていた。
酒を飲んだ勢いでの後腐れのない一夜の関係…
それが妻子持ちのあの人と、シングルマザーでお互いが上司と部下という
私たちにはややこしくなくっていいと思っていた。
でも再び思い出した快感を手放すことのできなくなった私は、
あの人の言うとおりセフレになる。
それはお互いが欲しいものを奪い合い、与え合う対等な関係。
お金なんてこれっぽっちも欲しくなかった。
私が欲しかったのは、あの人のくれる快感…
そして本当はその奥にある心。
その時にはあの人に対して特別の感情を抱いているからこそ、
罪悪感にまみれながらも…
その関係を受け入れ、日陰で愛でられる花になった。
でも、私にはそこまでが…
これが限界だ。