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そのキスの代償は……
第10章 その約束
「シテぇ…」

私は力の入らない両手をあの人の腰に伸ばして、

熱い杭を震える膣(なか)に串刺して欲しくて思いっきり引っ張る。


「シテぇじゃない、カクだろう?」

切っ先がちょこっとだけ出入りした。

膣が蠢き止められない蜜がダラダラと流れ出る…


何も考えられない。ただ…

ただあの硬い杭が…

ほしいの。

懇願を表すように、自ら股を大きく開いてあられもない姿で、

あの人を見つめた。


「イクぅ~でもない、『か・くぅ~』だからな?」

完全に遊んでいる。蜜口に熱く堅い杭をあてがったまま、

右の眉を上げて、からかう様に笑う余裕の表情。

私は震えて勝手に揺れる腰を隠すこともできず、

文字通り身悶えながら涙目であの人を睨み付けた。


あの人はからかったまま、ソレをコツンと当てると、

クチュっと水音がするのに…

欲しいものは侵入してこない。

欲しいのに…

ソコにあるソレがほしい…

ほしい…

欲しいいいいいいい!!!!!!!!!!!!


プチンと何かが目の前で弾け、無意識に叫んだ。

「かくっ、かくっ、かくっ、かくっ、かくぅ、かくからぁ~

シテ!!」

ジュボッ。

躰の奥にも弾けるような刺激が一気に入ってきた。

組み敷いたあの人が右眉を上げながら、

「騙したら…

二度とご褒美はやらないからなぁ?わかったか?」

私はただ頷くしかなかった…
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