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そのキスの代償は……
第11章 その朝
懇願されるまま、聡美が持ってきた真っ赤な組紐を掴み、

無理に右の眉を上げて口角を歪ませ、目の前でぴんと伸ばして見せる。

怯え濡れた目で、こちらを見上げる瞳には…

もっともっと…

という被虐性がちらついていた。


手早く両手首を縛りあげ、ギュッとこちらに引っ張ると…

快感で顔が歪んだ。

そのまま引きずりながらベッドヘッドに固定する。

張りつめるように伸びた紐が女の自由を奪って…

身を捩る。

もがけばもがくほど金をつぎ込んで作った白く透き通るような肌に

赤い紐が食い込んでいった。


それなのに…

股はだらしなく大きく俺に向かって開かれていた。

その恥じらいのなさに腹の底から込み上げる怒りを飲み下し、

その片足を乱暴に掴んで、あたりに散らばっていた組紐で

膝を無理やり折らせ足首と太ももを縛る…

残りの足も同じように縛って、

それぞれの残り紐を短くベッドの足元の両端にあるポールにくくりつけた。


悦ばせることは癪だったが、これで…

と思い直し、無理やり両手で押さえつけ、

淫靡な裂け目をよりさらけ出す…

赤黒くテラテラ誘うように光ったソコを何度見せつけられただろうか?

一瞬それを目の当たりにして、顔を背けたくなったが…

今更ここで止めるわけにはいかず、意を決して目を閉じて近づき、

唇を這わせながらそこにあるはずの肉芽を探り当て貪る。
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