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そのキスの代償は……
第11章 その朝
聡美のイキ狂う痴態に俺はさほど興奮しなかった…

艶やかなのだろうが、その潜む狂気に嫌悪しか抱けなかったから。


最初の頃の気持ちも程なく萎え、ヤル気すら起きない俺でも…

それでも後継者を…

男子を孕ませることが、俺に求められた婿養子の務めだと思っていた。

最初の頃、子どもができるまで…

排卵日と思しき日には、一夜に何度も

膣内(なか)で放つことを強要された。


それ以外の日には、彼女の趣向を満足させるために

色々なプレイをさせられた。

そして月に一度のソレの日に向けて、毎日の食生活を管理され、

夕食にはオヤジ様と共にする食卓で、

俺の前に精の付くモノが並ぶ…


そんな生活を長女の妊娠がわかるまでの1年以上、

繰り返さざる終えなかったのは…

屈辱以外のなにものでもなかった。


オヤジ様との同居は仕方がないにしても、

妻の寝室の隣の部屋が、異性の世話係佐伯の控えの部屋だったことも、

俺にとっては信じられなかった。


聡美の何もかもが嫌だった…

それでも結婚生活を辞めることは今更不可能だ。

彼女自身を受けいることのできない俺。

それでもこうやってまぐわうしかなく…

早く逝ってくれと祈るような思いで、腰を打ちつけ続けた。
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