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そのキスの代償は……
第4章 その事後
そうやって店先の商品をゆっくりと見ていると

いつの間にか隣りに若いカップルが立っていた。


「これかわいい。ねぇ~買って…」

「いいよ。なら、こっちのも似合うから

これも一緒に買ったらどっちも使ってくれる?」

「うん。ありがとう。でも、妹に見つかったら、これどこのお店の?

って羨ましがられるかも…」

2人はそのまま楽しそうにいちゃつき笑いながら、店の奥に入って行った。

いつもならそんな他人の様子なんて気にも留めないのに…

その日の私は少しナーバスだったのか、

掌にバレッタを握ったまましばらくその場に佇んでしまった。


そして、掌を開いてその上に乗るバレッタを眺めながら、

憂鬱な気分になる。


これを買って帰って「どこで買ったの?」と聞かれたらどう答えるの?

このお店に連れて行ってと言われたらどうするの?


娘がこれを着けるたびに、昨夜の事を思い出すの?

何よりこの町は私の普通の生活では決して訪れない所…

こういうこと以外では訪れることのない所に…

娘達を連れてくるの?


可愛いと思っていたバレッタを元の場所に戻した。

今は早く非日常から日常に戻らなければ…

それからは寄り道することなくまっすぐ駅に向けただ歩き続けた。
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