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そのキスの代償は……
第4章 その事後
今朝、躰の火照りと虚しさを心と躰の奥に抱えたまま

電車に乗って自宅まで何とかたどり着き、早々に車で娘達を迎えに行った。

彼女達にとってはいつものおばあちゃん家のお泊まり。


呼び鈴を鳴らすと、娘達は変わらず笑顔で私を迎えてくれた。

縋り付いてくる娘達を受け入れながら、

この何とも言い難い感情と躰を持て余していた。

変わってしまったのは私だけなのだろう…

その奥から出てきた母の顔を、最初まっすぐ見られなかった。


私が飲み会に行く日はこうやって預かってもらっていた。

美奈が生まれてしばらくの間は、まだ乳飲み子と幼い子どもがいるからと

断れていた飲み会。

でもそれが許されていたのもしばらくの間で…

担当者からそろそろと促され、どうしようかと悩んで相談した母が、

アルコールが入った後に子どもの世話をするのも大変だろうから

「良かったら私の家に連れてきて泊まればいい」と

娘達を引き受けてくれた…


元夫がいつの間にか帰って来なくなって突然3人暮らしが始まり、

そんな生活の中で、気を緩める余裕もほとんどなかったけど…

こうやって飲み会のときはアルコールも入るので、

私なりに楽しむことにしていた。
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