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そのキスの代償は……
第4章 その事後
そんな生活を惰性のように送って慣れ、結局離婚もし、

それからもただ生き延びようと躍起になっていたはずなのに…

もう何年も1人きりで娘を抱えて毎日を懸命になっていた。

そんな状態が当たり前だったはずなのに…

今、こんなことになってしまっている。


その夜、私はもちろん独りで自分のベッドに横になった。

昨夜の記憶がまだ色濃く残るこの躰で、

隣りに温もりがないことが、こんなに寂しいなんて…

そう思いながらいつの間にか眠りに堕ちていた。


一人で眠り、目覚めることがこんなにも虚しい。

でもだからって、誰でもいいわけじゃない…

どうせなら想っている人の温もりを…

肌を感じて…


ジリリリリリーーー

けたたましい目覚ましが、物憂い思考を遮断するように鳴った。

朝の6時30分。私は目が覚め、月曜の朝が始まった。


私は仕事、娘達は小学校。

そこに続くのは、日常の何気ない毎日のはず…

目覚ましを切って私は起き上がった。


部屋を出て顔を洗い、キッチンで時間を気にしながら食事の用意を始める。

飲み物を作るお湯を沸かして、3枚トーストを焼く。

冷蔵庫から昨夜作ったサラダを出しテーブルに並べながら、

ちらっと時計を見ると、もう5分で7時なのに、

誰も起きてくる気配がない…
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