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そのキスの代償は……
第5章 その心
私は完ぺきな人間じゃない。
それどころか今…
それをしてはいけないとわかっていても
やめられないことは人間誰しもある。
煙草もギャンブルもお酒だって…
そうだ。
意を決して垂らしていた左手を服の裾から忍ばせ、
自分の胸のふくらみに伸ばした…
小さなふくらみ、その中心にそっと指を添わす。
強い薬にまで手を出せば、憎い人を殺してしまえば、誰かをさらえば、
それは法に触れるが、誰だって何かしらの道徳は犯している。
私だって、良くないとわかっていても、あの人に溺れている。
あの人のくれる快感の虜になっている。
戸惑いがちに右手に力を込める。
下着を這うようにゆっくりと降りていき、
布越しに感じる湿り気に中指と人差し指をあてがう。
それはあの人を心から愛してしまったからと
勘違いしているだけなのだろうか?
親に隠れてマッチを擦って火遊びする子どものように
ばれなければ何をしてもいい。
わからなければなんでもしてしまう…
そんな訳はないのに、後先考えずのめり込む自分。
そこまできて、両方の手が止まる。
こんな虚しいだけの事…
したくない。
でも今夜は、せめてこんな事ででも慰めなければ…
おそらく…
眠る事すら叶わないだろう。
意を決して…
諦めて私は指を動かし始めた。
やっぱり私は強欲な女だ。
強欲で…
醜い女。
それどころか今…
それをしてはいけないとわかっていても
やめられないことは人間誰しもある。
煙草もギャンブルもお酒だって…
そうだ。
意を決して垂らしていた左手を服の裾から忍ばせ、
自分の胸のふくらみに伸ばした…
小さなふくらみ、その中心にそっと指を添わす。
強い薬にまで手を出せば、憎い人を殺してしまえば、誰かをさらえば、
それは法に触れるが、誰だって何かしらの道徳は犯している。
私だって、良くないとわかっていても、あの人に溺れている。
あの人のくれる快感の虜になっている。
戸惑いがちに右手に力を込める。
下着を這うようにゆっくりと降りていき、
布越しに感じる湿り気に中指と人差し指をあてがう。
それはあの人を心から愛してしまったからと
勘違いしているだけなのだろうか?
親に隠れてマッチを擦って火遊びする子どものように
ばれなければ何をしてもいい。
わからなければなんでもしてしまう…
そんな訳はないのに、後先考えずのめり込む自分。
そこまできて、両方の手が止まる。
こんな虚しいだけの事…
したくない。
でも今夜は、せめてこんな事ででも慰めなければ…
おそらく…
眠る事すら叶わないだろう。
意を決して…
諦めて私は指を動かし始めた。
やっぱり私は強欲な女だ。
強欲で…
醜い女。