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そのキスの代償は……
第5章 その心
やっぱり私は強欲な女だ。強欲で醜い女。
そして、何より躰の欲に溺れる愚かで弱い女…
あの人が欲しい。あの人の躰が欲しい。
いや、何より…
本当はあの人の…
心が、想いが欲しい。
私は、マウスを操作してパソコンの電源を落した。
いろいろ考えていたら、躰が火照り始めてしまって…
今夜はもうこれ以上は無理だろうと思った。
座ったまま手を伸ばして明かりを絞り、辺りを薄暗くする。
それからチェアーを回転させ、デスクに背を向け、両足を少し開き…
目を閉じて天を仰いだ。
両手を横にだらりと垂らして瞳を閉じれば、
いやがおうにも自分の感覚と…
躰と…
向き合わざるおえなくなる。
風に震える窓。ほんの微かに動く空気の流れに…
躰全体を愛撫されている感覚に陥る。
下半身で無意識なのにじわじわと溢れる蜜を感じて…
思わず自分をせせら笑う。
実はあの人なんてどうでもいい時もある…
蜜が流れるのを感じながら、それでも何もできなかった。
本当は働かずに楽に生活がしたいし、
できることなら娘と私を愛してくれる普通の人と結ばれて
平凡でも穏やかに安心したそんな暮らしを送りたいと思ってる。
でも、こんな状況から抜け出せない今の私には…
そのどちらも叶うことはない。
でも…
願うくらいいいじゃない。
願うくらいはタダじゃない。
そして、何より躰の欲に溺れる愚かで弱い女…
あの人が欲しい。あの人の躰が欲しい。
いや、何より…
本当はあの人の…
心が、想いが欲しい。
私は、マウスを操作してパソコンの電源を落した。
いろいろ考えていたら、躰が火照り始めてしまって…
今夜はもうこれ以上は無理だろうと思った。
座ったまま手を伸ばして明かりを絞り、辺りを薄暗くする。
それからチェアーを回転させ、デスクに背を向け、両足を少し開き…
目を閉じて天を仰いだ。
両手を横にだらりと垂らして瞳を閉じれば、
いやがおうにも自分の感覚と…
躰と…
向き合わざるおえなくなる。
風に震える窓。ほんの微かに動く空気の流れに…
躰全体を愛撫されている感覚に陥る。
下半身で無意識なのにじわじわと溢れる蜜を感じて…
思わず自分をせせら笑う。
実はあの人なんてどうでもいい時もある…
蜜が流れるのを感じながら、それでも何もできなかった。
本当は働かずに楽に生活がしたいし、
できることなら娘と私を愛してくれる普通の人と結ばれて
平凡でも穏やかに安心したそんな暮らしを送りたいと思ってる。
でも、こんな状況から抜け出せない今の私には…
そのどちらも叶うことはない。
でも…
願うくらいいいじゃない。
願うくらいはタダじゃない。