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せめて夢の中だけでも
第11章 泥酔する理由
「あぁ。きっと…明日には忘れられる。」
「良かった…」
そこで私の意識はなくなった。
フワフワと体が浮いてとても、気持ちよかった。
私を抱き締める腕も…
私を撫でるその手も…
とても温かくて心地いい。
もう会えないかもしれない。
それなら…せめて
私の夢の中で会いに来て。
あなたの笑顔も…声も…
全てが愛おしい。
「秋雨…。」
彼の顔が思い出せない…
私を包むこの腕は…誰なの?
「秋雨…秋雨…」
「凛…」
忘れたい…
また、目が覚めたら
あなたの隣で目が醒めるの。
何もかも覚えてないあの日に…