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せめて夢の中だけでも
第2章 出会い。

カタカタ…静かなオフィスには
パソコンを打つ音が響いていた。




ふと…今朝のことを思い出す。



…あんなイケメン君で…2度と会えないかも。
名前くらい聞いておけばよかった。



彼の笑顔を思い出すと胸の奥底が
トクン…となった。



…覚えてないけど…

したのよね…?

私、大丈夫だったかな?

がっつかなかったかな?

恐ろしいくらい喘いでなかったかな?




悶々と記憶にない昨日の情事の事を後悔した。






「…い!…おい!おいって!」



我に帰ると不機嫌そうな隼人が
私のデスクの前に来ていた。


「田中…どうしたの?」

「どうしたのって…この資料
コピーしとけって言ったろ?」


「あっっ!忘れてた!
します!します!大至急!」


私は隼人から資料を受け取ると
一目散でコピーをとりにいった。
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