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せめて夢の中だけでも
第13章 本当の関係
「凛ちゃん…俺、麗華の事…
好きだったんだ。

でも…凛ちゃんに出会って…
世界が変わった。」



秋雨は私の手を掴み
強く握った。



「俺…凛ちゃんが大切だよ」





「…っ。」






「…凛ちゃん。

名前を呼んでよ…


それとも…また忘れちゃった?」




「…忘れるわけない…秋雨…

綺麗な名前じゃない。」




私が涙を流すと
秋雨は、その涙を親指ですくってくれた。




秋雨は横にいる沙織ちゃんに視線を移すと
沙織ちゃんに満面の笑みを向ける。




「沙織ちゃん、少し目…瞑ってくれない?」


「えっ?えっ?あっ!はい!」



沙織ちゃんが目を瞑ると
秋雨の顔は私へと近付き…



優しいキスをする。




「甘い…」



クスッと笑う秋雨は
どんな男性よりも色気に満ちていた。
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