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せめて夢の中だけでも
第15章 騒つく心
「『凛がどんな気持ちでいるのか
少しは考えろ。エロガッパ。
お前なんかに凛はやれるか。』だったっけ?仁さん?」
「Yes」
仁さんは親指を立て私にみせた。
「秋雨も、殴ったの…?」
「まさか…俺、喧嘩は嫌いなんだ。
女の子には殴られたことあるけどね。」
「でも…その手…」
包帯が巻いてある手を見ると秋雨はニコッと笑った。
「これは本当に転んだんだよ。
そしたらワインの瓶があって割っちゃった。」
ちなみにこの目の上もね〜と仁さんが付け加えた。
26の男が…そんな子供みたいにコケるの?と思ったけど
敢えてそこは、突っ込まなかった。
隼人が、そんなことを…
私が連絡しないでって言ったから?
隼人はいつまで私を心配してくれるのよ…
俯く私を秋雨が真っ直ぐ見つめていた。