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せめて夢の中だけでも
第18章 3年前…side秋雨
「ごめん…あなたの家には行けないや…」
「どうして?」
「大切な忘れ物を思い出した。
またね。可愛いお姫様。」
「もうっ…」
頬にキスをすると女は機嫌を損ねることなく
帰っていった。
雨に濡れながら…店まで戻る。
あの子が頭から離れない。
何で泣いていたんだ…?
何があった…?
あの男が救ってくれる…?
何で…笑えるんだ…。
店に戻ると仁さんが驚いた顔で
向かっていた。
「おい。秋。どうした!?」
「仁さん…俺、やっぱ休んでいい?
胸が痛い…」
「はぁ? 大丈夫か!?
病院行くか?」
「治んないよ。一生…」
俺が笑うと仁さんは
訳が解らないどいう顔をしていた。
…凛ちゃん。
俺は君に一目惚れだったんだよ…。