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せめて夢の中だけでも
第18章 3年前…side秋雨
それから…毎日駅の近くを通ったけれど

凛ちゃんには会えなくて。


もしかしたら、麗華を失った喪失感からの
幻かとも思った。








そんな日が続いて…


それでも俺は凛ちゃんを忘れられなくて


凛ちゃんに似たような女を抱いたりしたけど


全然足りなくて…




もう諦めようとした時に…麗華が現れた。






「秋雨。久しぶり」




22歳になった麗華は大人の女で…
忘れていた気持ちが少しながら蘇ってきた。





あの時…抱けなかった俺だったけど



麗華が『抱いてよ…』と呟けば


簡単に抱けてしまった。







…違う…あの時とは…違う。






ベッドの中で麗華は悪そびれた様子もなく俺に告げた。

「私ね、やっと好きな人が出来たの。」




「でもね…彼、本命がいるみたいなの。


ねぇ。秋雨。


あなたに落ちない女はいない。


その女を秋雨に惚れさせてよ。」





「うん。別に…いいけど?」
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