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せめて夢の中だけでも
第19章 決断。
…………………………………




「あれ?先輩?今日はお休みじゃ…」

オフィスに入ると沙織ちゃんの声がする。
他の社員もチラホラ私を見ている。


当たり前かもしれない。
体調不良でぶっ倒れた女が
お昼前に出勤してきたのだから。



「おい。凛。休めって…」


私の足は隼人のデスクで止まる。



「その顔…どうしたの?」



やっぱり…彼の口の端にも
秋雨と同じ痣。



…殴ってるじゃん!!



「ちょっと…こけた」




…こいつらは…同じ嘘をつくか。




「嘘つき。ちょっと来て。」



なんて自由な会社なんだろうと思う。
こんな事をしても、私たちは何も言われない。



私は隼人の腕を掴んで
外の自販機のある休憩所まで引っ張った。


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