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せめて夢の中だけでも
第21章 晴れのち雨
平日のオフィス街は外回りの人たちで溢れている。


息を白く染めみんなが足早に
その街を歩いている。





「本当にXmasいいの?」

「別に。2人より3人だろ。」

「なにそれ?」



私が呆れていると
人混みの中で急に声をかけられた。







「凛…?」













「嘘っ。




晴…。」






一瞬であの3年前が蘇る。



一生忘れるこのとない…あの光景。





「隼人…お前も。元気そうだな。」


「晴…」





「何だよ。お前たち、まだ一緒の会社?

もしかして付き合ってるとか?」


少し顔を歪ませて笑う晴。




「馬鹿言うな。
こいつにはちゃんと彼氏がいるよ。」



「…へぇ…そうか。

通りで…綺麗になったな」



笑う晴の顔は…
私が一番好きだった顔…





何も言えず…ただ立ち尽くしていた。
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