この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
せめて夢の中だけでも
第24章 仁さんと沙織ちゃん
キッチンで何かを作っている仁さんのところへ行き
横腹を肘で何度かつつく。
「ほらっ。ここは俺が作るから。
仁さんは口説くのが、仕事。」
「やめろよ…お前みたいに
がっついてないんだよ。」
「うるさいな…なら沙織ちゃんも俺が
食べちゃお…」
「はっ!ふざけるなよ!」
持っていた包丁を俺へと向ける仁さん。
「仁さんが…ふざけないでよ…」
「あっ。悪りぃ…」
「何二人で漫才してるんですか?」
「漫才って…」
二人して笑うと沙織ちゃんは
キョトンとこちらを見ていた。
仁さんが沙織ちゃんの横に座り
足を組んで、くつろぎ出す。
すると…
…アレ?
沙織ちゃんが少しだけ離れた。
俯いて顔を隠す沙織ちゃん。