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せめて夢の中だけでも
第25章 メリークリスマス
パッと明るくなると
秋雨はこちらを真っ直ぐ向いて
「さっきのがXmasプレゼント」と笑った。



…キス?





周りを見ると沙織ちゃんも仁さんも笑っているし
隼人においてはつまらなさそうだ。



不意に胸元に何かが動いた。


そこを触るとさっきまでなかったはずのネックレス。





…あっ…





「凛ちゃん。メリークリスマス。」








ピンクダイヤのハートを模ったモチーフが付いている。
シンプルだけど…とても、おしゃれだった。



そして、そのネックレスにもう一つ
下がっているもの…重く…リボンが付いている。





「秋雨…っ」




それはまさしく…マンションの鍵だ。





「凛ちゃん。俺、毎朝…

凛ちゃんの顔を見て起きたいんだ。




だから…いつでも来て欲しい。」





もう…何しても似合う彼は…

私の最高の恋人…



溢れる涙を秋雨は優しく拭ってくれていた。
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