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せめて夢の中だけでも
第25章 メリークリスマス


「大丈夫?」


秋雨はその子に水を手渡していた。



「すいません…」


「君.ここ初めてだよね?」


「はい。友達に誘われて…
アキさんを見たくて…」



酔っているからじゃない…
顔が赤いのは、秋雨に恋しているから…。



「俺を?」



「はいっ。噂通りカッコいいですね。」



「ありがとう。」




秋雨の背中からは表情はわからないが
女の子が照れているのを見ると…
笑ってるんだろうな…。



「今日は帰ったほうがいいよ。」



そう立ち上がった秋雨の腕を女の子は掴んだ。




「…もう少しっ…いて下さい。」





秋雨は女の子の髪の毛をサラッと撫でると
顔を近づけて何かを呟いていた。




女の子の顔はみるみる赤くなる。



…エロガッパっ!

どうせ、口説いてるんでしょう!


バカっ!



私は事務所には入らずに
沙織ちゃん達のところへ戻った。
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