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せめて夢の中だけでも
第26章 同じ気持ちだって解ってよ?
「あの時の晴の顔…最高だった!」


「当たり前だろ…同情するぜ。晴。」





「アイツには敵わないな…」

「ん?」

「いや…」



私の家に着くまで寒さなんて感じる暇もないくらい
隼人と笑いながら話した。



私のアパートの前につき、
「じゃぁコレで…」と隼人が笑顔で立ち止まる。


「うん。」


「明日、遅刻すんなよ。」

「25日だから忙しいもんね!
明日が終わったらもう仕事納めね。」


「じゃ…」


そう言って振り返り歩き出した隼人。


時計はもう夜中の2時。



アパートの階段を上がり
玄関の前をみて、絶句した…。







「…秋雨…?」





「やっと帰ってきた…」




幻…?
だってまだ…店の片付けとか色々…




「凛ちゃんが考えていること、教えてあげる。




仁さんにぜーんぶ押し付けてきた。」


笑う秋雨を月が照らす。

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