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せめて夢の中だけでも
第4章 『秋』の『雨』



そこには…


白いシャツに黒いズボン。

腰からエプロンをつけ…



黒縁メガネはかけてないものの
パーマをかけた茶色の髪を後ろに
流しているのは変わらない。





「あっ…」


ソッと友香は私に耳打ちをする。


「ちょっと…イケメン♡」




私が目を離せないでいると彼は

「こちらはサービスですよ。

少し、飲むペースが早いようですので」

とニコッと笑った。


「あっ♡ありがとうございます♡」


友香が上機嫌で笑うと
彼は私へと視線を移した。





ドキッー…。




「飲み過ぎないように」




そう言うと彼は戻ってしまった。




彼の姿が見えなくなると
友香は興奮していた。

「見た!?今の!超イケメンっ!

あんな人今までいなかったんだけどっ!」



「新人さん?」


「いや〜新人でサービスできないでしょ?
後でマスターに聞いてみよ♡」



と彼が持ってきたケーキを
美味しそうに食べていた。



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