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せめて夢の中だけでも
第28章 甘い言葉の裏は…
「秋雨は…っ私を裏切ったりしないっ!」
静かな公園に響く私の声。
煌は顔色一つ変えず
私の手首を掴んだ。
「だったら信じてれば良い。
本当にっ!朱里さんに取られるよ!」
どうして…煌はここまで朱里と言う女性のことを
言うのだろうか…
まだ私には理解できなかった。
「もし、秋兄が朱里さんになびいたら…
その時は俺が凛ちゃんをもらうから。」
彼の目は真剣そのものだった。
「えっ?」
「秋兄に後悔させてやろうね!」
次の瞬間には…もう笑顔に戻っていた。
煌は私の手を引き公園を出る。
時々後ろを振り返り、ニコッと笑う。
「凛ちゃん」
錯覚してしまいそうなほど…
秋雨に似ている…