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せめて夢の中だけでも
第30章 コピーで構わない
「体…痛くない?」
彼は上半身を起こすと
私の髪を触る。
「…大丈夫。」
「良かった。」
彼がベッドから出ると…
服を着ている事に驚いた。
そして、私自身も。
「服、煌君が?」
「うん。寒いからね。
風邪引いたら大変」
「…私たち…したんだよね?」
後ろ姿の煌に声をかけた。
彼は立ち止まって…振り返らなかった。
「…うん。」
「変なこと聞いてごめんね」
「いいよ。大丈夫。
凛ちゃん、俺用事あるから帰るね。」
煌は一度も振り返らず、
部屋から出て行った。
机の上には昨日渡した鍵が
置いてあった。