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せめて夢の中だけでも
第32章 再会。
部屋の中へと入った煌は
私を自分の正面へと座らせた。
そして、重苦しい空気を漂わせ…
しばらくして、口を開いた。
「秋兄は、凛ちゃんに福岡行きの理由…
なんて言ってた?」
「えっ…福岡の売り上げが伸び悩んでいるからって…」
「やっぱりか…
それ、嘘だよ。」
「…どういう事?」
「福岡店は…秋兄は表には立てない。
だって…女しかいないから。
要するに…ホステスみたいなもんだよ。
そして、朱里が…ここでいう秋兄の立場。」
「なら…どうして秋雨を?」
「朱里が言い出したんだろ。多分。
前にも言ったでしょ?朱里は秋兄が好きだって。」
煌君は私から一切、視線を外さなかった。