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第32章 再会。

『…凛ちゃんの顔を見てれば…

こんな状況も頑張れると思ってた。』



「ほらね…」



『でも…反対だったよ。

見てしまったら…隣の朱里が憎くて仕方ない。




昔は…仁さんの婚約者だったくせにね…』






えっ…今…なんて？


仁さんの婚約者…？




「それ言うなよ。秋兄は何も知らなかったんだ。

俺…大丈夫だよ？また朱里が…俺を求めても
俺はずっと秋兄でいられる。」



『馬鹿言うな。』



「だったら、凛ちゃんもらうよ？
秋兄に一度くらい勝ちたいな〜」


『無理だよ。凛ちゃんは…俺のものなんだから


今は無理でも…絶対また迎えに行くよ』




…驚くことの方が多かったけれど


それでも、秋雨の本心が聞けて…よかった。



電話をしながら私の髪をサラサラと撫でる煌君の手。
私はバレないように目を瞑った。