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せめて夢の中だけでも
第32章 再会。
「俺が入ってからも…続いてた。

秋兄がどんな気持ちだったから解らないよ。




それから…別れたんだ。
兄貴と朱里。


多分…兄貴が気付いてた。


でも朱里をまた受け入れられなくて…
朱里は俺の所にきた。



ボロボロで…泣き崩れて…
両方失った悲しみが溢れ出したんだと思う。



でも…俺は嬉しかった。





兄貴も秋兄も…何にも言わないし…
喧嘩さえしない。


なんでだと思う?」





突然の質問に私は戸惑った。


婚約者を寝取られ…

その婚約者が弟に手を出した。



普通なら殴る行為くらいしそうなもの…。



私は解らずに首を横に振った。
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