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せめて夢の中だけでも
第34章 変わらないその気持ち。
朱里さんは視線を私へと向けた。



「凛さんだったわね?」

「…はい」


「子供じみた事してゴメンなさい。

秋雨があまりにもカッコよくなってたから…
意地悪したくなっただけなの。


安心して…最後まではしてないから」


フフッと最後までこの人は小悪魔の様な人だ。



「おい。朱里っ!」

「本当の事でしょ?」



「でも…秋雨はあなたに返してあげる。
もう…いらないわ」



誰しもが…きっと強がっていた。

強がっていないと…きっと先には進めないことがわかっていたから。










結局…その後…


煌君が朱里さんを連れ出す形で
話し合いは終わった。



今いるのは…


秋雨と私の二人きり。





ただ、隣で座っているだけなのに
私の心臓はうるさいくらいだった。
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