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せめて夢の中だけでも
第34章 変わらないその気持ち。
秋雨の肩にもたれると
私の髪をサラッと撫でてくれる。
「大丈夫かな…あの2人。」
「平気だよ。あの2人は。」
「ねぇ…秋雨も大きな声を出して
怒ることあるんだね?」
私が秋雨の顔を覗き込むと
目を見開いて驚いた顔をしている。
「……。うん。」
「私には怒らないの?」
「あれは…朱里だけ。」
「ふぅ〜ん…
ねぇ…そろそろ…ちゃん付けやめてよ?」
「…………えっ?」
「凛って呼んで?」
驚いていた顔がまた驚いている。
そして、ふいっと彼方へと向いてしまった。
手で顔を覆って、恥ずかしがっている様子だった。
「ねぇ…秋雨〜?」
私が秋雨の服の裾を引っ張ると
秋雨が勢いよく振り向き、
ドンッと私の上へと覆いかぶさった。