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せめて夢の中だけでも
第34章 変わらないその気持ち。
「凛ちゃん。」
「違うよ?」
秋雨の顔が近付き
目を瞑るが秋雨は、キスはしてこない。
薄っすらと目を開けると
至近距離に秋雨の顔がそこにはあった。
「キス…するかと思った?」
「…っっ!!」
ニヤッとイタズラっぽく笑う秋雨。
…愛おしい…
そんなか思いが胸の奥底から湧き上がってくる。
「…いつも、ベッドの中で
凛って呼んでるんだけどな。
満足しない?」
「…っもうっ!」
私が秋雨の首筋に抱きつくと
彼は髪を優しく撫でてくれる。
「凛…ただいま。」
そう、小さく耳元で呟いた。
回した腕に力を込め
涙を精一杯耐えた。
「おかえり…秋雨。」
見つめ合って…
お互いに熱を求め唇を重ねた。