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せめて夢の中だけでも
第34章 変わらないその気持ち。
綺麗に拭き取ると、またお風呂場へと行き
水道の音が聞こえた。
またすぐに戻ってきた秋雨は
すでに下着は着て来ていた。
私の横に座ると
私の肩にもたれかかってきた。
「凛ちゃん。今日は仕事だからまた
いれないんだけど…
寂しくない?」
「ん。平気。」
「ねぇ…凛ちゃん。」
「ん?」
「ここに一緒に…住まない?」
突然の言葉に固まってしまった。
「もう…離れるの嫌なんだ。
胸が苦しい…寂しい。どうにかなりそう。」
「秋雨…」
秋雨が私の手を握り力を込める。
「俺…弱虫なんだ。
仁さんから…朱里を奪った。
隼人くんから…麗華を奪った。
もしかしたら…凛ちゃんを
誰かに奪われるかも知れないと思うと…
怖い…」
「秋雨…私は…」
「自業自得だけどね…」
私の言葉を遮り切なげに秋雨は呟いた。