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せめて夢の中だけでも
第35章 友情
二人が並んでカウンターに座っている姿を
俺と煌は少し離れたテーブルから見守る。
二人が何を話しているのかは…
静かな店内にしても解らない。
「煌…朱里と話が出来た?」
「はい。秋兄のおかげで…ちゃんと
諦めついたよ。」
「そうか…良かったな」
「秋兄も…ごめんな。凛ちゃんと離して。
俺…その…凛ちゃんの事…」
煌が下を向いて申し訳なさそうに話し出す。
「ありがとうな…煌。
凛ちゃんが、寂しい時…側にいてくれて。
そして…ごめんな…
煌の気持ち…知ってたのに。」
そう言うと、煌は勢い良く顔を上げた。
「秋兄…凛ちゃん、大事にしてよ。」
「当たり前だろ?」
俺が笑うと煌も安心したのか笑顔を見せた。