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せめて夢の中だけでも
第36章 埋めて、埋めて、埋め尽くして。
「あぁ!そこにいたのね!
ありがと。秋!」
秋雨の後ろから大袈裟な程
大声をあげてこちらに近づいてくる朱里さん。
「何やってんのよ!あんた!」
小さな声でそう…秋雨に言った。
「凛。事務所の方へ行くわよ」
私を半ば強引に引っ張り
朱里さんは事務所へと私を連れ込んだ。
「凛。何か秋雨に言ったわけ!?」
「私は…何も…帰ろうと思って席を立っただけで」
目の前の朱里さんはハァっと溜息をついた。
「秋雨を呼んで頂戴。」
バイトの子にそう言うと朱里さんは
足を組んで…イライラとしだしていた。
しばらくすると…
秋雨が事務所へと入ってくる。
秋雨も見るからに朱里さん同様
不機嫌だ。
「…なんだよ。忙しいんだよ。こっちは」
怖いし!怖い!