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せめて夢の中だけでも
第37章 日々、成長中
私が布団に包まっていると後片付けを
終わらせた秋雨が同じ布団へと入ってくる。

背中を向けている私からは秋雨は見えない。

私が寝ていると思っているのか、
後ろから髪を撫でる。
その手が何度も何度も…往復する。




私は堪らずに…背中越しから声をかけた。



「…秋雨…」



「なんだ…起きてたの?」



「うん。眠れなくて…」



「何で…?」





きっと秋雨は
私が眠れない理由を解っている。
だからこそ…何で?なんて意地悪なことを聞くんだろう。





「…………」




私が黙っていると秋雨は私の肩を叩き
こちらを向かせた。

柔らかな微笑みを浮かべてこちらを見つめる秋雨。




「凛ちゃんにお願いがあるんだ。」



笑顔は崩さず、秋雨はそういった。
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